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Happy Life Science!! (仮)

そういうのはTwitterかTumblrでやってくれない?と言われるようなゴミ記事を垂れ流していきます

特許戦略から見る疑似科学(前編)

これは、学術的(常識的)な立場からその戦略を疑問を投げかけるものであって、産業界の特許戦略を否定するものではありません。出願したければ勝手にすればいいんです。それだけ費用がかかりますので。

 

  • 特許法上の発明
  • 疑似科学の一例としてのマイナスイオン
  • どうでもいいこと(おまけ)

 

 ====

 

特許法上の発明

産業上利用できる発明をした発明者は、その発明について特許を受けることができます(特許法29条)。ただし、新規性と進歩性がないこと、出願書類に不備があること等に該当していないことが求められます(特許法49条)。

 
ここで「発明」とは何でしょうか?
特許法では、
第2条 この法律で「発明」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。
と定義付けられています。
つまり、特許法上の発明であるには、
  • 自然法則を利用していること
  • 技術的思想であること
  • 創作であること
  • 高度なものであること
の4つの要件が必要です。
 
したがって、自然法則を利用しているとは到底思えない疑似科学に基づく発明は特許法上の発明ですらなく、特許法に基づく特許権は発生しないはずなのです。
 
 
疑似科学の一例としてのマイナスイオン
最近では目にすることもほぼ無くなった旧世代の疑似科学用語と言える「マイナスイオン」を疑似科学の一例とします。旬を過ぎたというか、過去のものという感じがしますが。
 
)で、公開特許公報(特許出願されたもの)と特許公報(特許権が発生したもの)を対象に検索し、それぞれの公報全文で「マイナスイオン」というキーワードを含むものがいくつあるのかを調べました。
 

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公開特許公報で10828件
特許公報で2723件
簡単に言えば、マイナスイオンに関連する出願が10,828件あり、そのうち2,723件が特許されています。
 
うわ…疑似科学特許、多すぎ…?
 
長くなりそうなので一旦ここで終わりに。後編は某大企業に絞り込んでみたい。大企業だから知財に関してもしっかりしてるよね!
 
 
どうでもいいこと(おまけ)
出願自体は、必要な書類とともに15,000円を特許庁に納付すればよいだけですが、たいていの場合は代理人に必要な書類作成を作成してもらうよう依頼しますので、その手数料が別途生じます。手数料はものによりけり、ピンからキリまで・・・一概になんとも言えませんが、1件20万円と思っておけば大きく外しているとは言えないかと思います。
そうすると、ざっと23億円が訳の分からない特許出願手続に消費されたことになります。社会の規模から考えたら大した無駄ではないのかもしれませんが。
ちなみに、権利を発生させるまでには、出願以降に時間と金がまだまだかかるのです。